オンラインでレセプトの返戻再請求を行う流れやメリットについて紹介します。レセコン導入を考えている人は参考にしてみてください。
レセプトの返戻再請求について
レセプト返戻とは、作成したレセプトの請求が認められなかった場合にレセプトが差し戻しされることです。その後、あらためて請求を行うことを「返戻再請求」といいます。レセプト返戻再請求は、事務手続きにミスがあった場合などに発生します。
レセプト返戻された場合、医療機関が補正して翌月分の請求と一緒に提出すると再請求が可能です。ただし、再請求すると医療機関の報酬は1ヶ月以上遅くなるため、レセプトの作成は注意して行うようにしましょう。
レセプト返戻を行う機関について
レセプト返戻を行う機関は、「社会保険診療報酬支払基金」と「国民健康保険団体連合会」のふたつです。社会保険診療報酬支払基金の場合、レセプト返戻があった医療機関は、修正箇所を確認・訂正し、翌月に遅れレセプトとして提出します。社会保険診療報酬支払基金は、月遅れレセプトを当月処理分のレセプトと合わせて健康組合や協会けんぽに再請求します。
国民健康保険団体連合会の保険者は、市区町村や国保組合です。国保連合会に設置された「国民健康保険診療報酬審査委員会」に対して審査・支払いを依頼します。
オンラインで再請求を行う流れについて
オンラインでの再請求の流れは以下のとおりです。
返戻レセプトを確認する
オンライン請求では、直近3ヶ月分の返戻レセプトの確認が可能です。また、紙媒体の返戻レセプトも、返戻したかどうかをオンライン上で確認できます。
レセプトコンピュータに取り込む
オンライン請求システムから返戻データをダウンロードし、レセプトコンピュータに取り込みます。
返戻レセプトの修正
返戻レセプトやオンライン請求時のデータと照らし合わせ、確認・修正を行います。
再請求するレセプトを作成して再請求
レセプトコンピュータで再請求するレセプトを作成し、オンライン請求用の端末でデータを読み込みます。オンライン請求用の端末で、当月請求のレセプトと合わせて再請求するレセプトを送信します。
オンラインでレセプト返戻を行うメリット
データの一元管理が可能
オンライン請求では、審査後の増減点連絡書や返戻レセプトを電子データとして受け取り、ダウンロードすることができます。オンラインでレセプト返戻を行うことにより、電子レセプトとして一元管理することが可能です。
破損や紛失リスクを回避できる
従来の紙や光ディスクなどによる請求では、支払基金の窓口へ持参したり郵送したりしていて、搬送時の破損や紛失などのリスクがありました。
オンライン請求では、暗号化通信を行いネットワーク回線を利用してレセプトを送信します。セキュリティの高いネットワーク回線を使用するため安全性が高く、破損や紛失リスクを回避することが可能です。
事前にエラーを防ぐことができる
オンライン請求なら記録漏れや事務的な誤りをチェックできるため、事前にエラーが防げます。また、12日までなら当月のうちにレセプトを訂正し再提出することが可能です。