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マイナ保険証の導入による歯科医院の課題と徴収方法は?

目次

マイナ保険証導入により歯科医院で起きている課題

受付業務

マイナ保険証導入前は、歯科受付では患者の健康保険証を預かり、氏名・生年月日・記号番号などを確認して院内システムへ手入力するのが一般的でした。

マイナ保険証導入後は、患者自身が受付に設置した顔認証付きカードリーダーなどでカード情報を読み取り、オンライン資格確認(以降「オン資確認」という)を行う作業に移行しています。今尚、読取操作やシステムへの接続に時間がかかることも多く、受付業務がスムーズに行えない課題があります。

紙の保険証との併用

マイナ保険証への移行期間中は、従来の紙の保険証とマイナカードが混在し、受付業務がかえって複雑化しています。実際にオン資確認を運用している歯科医院の約70%がトラブルを経験しており、そのうち半数以上が最終的に紙の健康保険証で資格確認を行ったという報告があります。※

紙の保険証とマイナ保険証が混在する期間、どちらであっても並行して処理しなければならず、大きな業務負担がかかっています。

※参照元:勘定奉行.かわら版(https://3tei.jp/news/I7IR09Yy)

電子資格確認

マイナ保険証を運用するには、専用のカードリーダーや端末、PC、ネット回線などの設備投資が必要です。歯科医院によっては、これらの導入コストが経営の負担となります。

さらにオン資確認システムの維持には、通信費や保守費用も発生するため、ランニングコストも考慮しなければなりません。

政府による機器導入費用の一部補助がありますが、初期設定や既存システムとの連携などにかかる手間や費用は歯科医院が負担しています。

運用開始後も、端末の不具合や認証エラーが多発する場合、その都度対応しなければならず、大きな負担がかかっています。

レセプト請求・保険適用確認

マイナ保険証導入、オン資確認により患者の保険資格情報をリアルタイムで把握できるようになりました。これにより、患者の転居・就職・転職・結婚などで保険者が変わった場合でも、保険証の発行や持ち直しが必要ない、というメリットがあります。

オン資確認を導入している医院では、患者の被保険者番号や負担区分といった最新情報が反映されやすく、保険適用のミスやレセプト返戻の低減が期待されています。

しかしながら、オン資確認ができなかった場合のレセプト請求手順が新たに加わり、最終的に資格不詳の場合、レセプトの摘要欄に所定コードを記載して請求する必要等があります。

患者自己負担額の徴収方法

マイナ保険証のみ持参

患者がマイナ保険証だけを持参し、オン資確認ができなかった場合には、患者本人のスマートフォンなどからマイナポータルへアクセスしてもらい確認をします。

マイナポータルにアクセスできなかった際は、初診の方であれば「被保険者資格申立書」を記載してもらい、記載内容に従って自己負担分を決定して徴収します。

再診の方は、過去の受診歴などを確認して変更の有無を口頭確認し、過去の負担割合で徴収します。

期限切れの保険証または「資格情報のお知らせ※」を持参

(※国保・後期高齢者、またはそれ以外の保険者。)

国保・後期高齢者の患者が、期限切れの保険証と「資格情報のお知らせ」を持参し、マイナ保険証を持参しなかった場合。

この場合、当該書面に記載された被保険者等記号・番号を入力してオン資確認ができれば、自己負担分のみを徴収します。

マイナ保険証を持参しておらず、オン資確認できなかったが、マイナポータルで確認できた場合、同様の方法で自己負担分を徴収します。(※2026年3月まで。)

いずれの方法でも資格確認ができなかった場合には、「マイナ保険証のみ持参」と同じように、初診と再診で分けて徴収します。

国保・後期高齢者以外の患者がマイナ保険証と「資格情報のお知らせ」を持参した場合も同様です。

資格確認書または有効な保険証を持参

券面情報から資格を確認し、自己負担分を徴収します。保険証の有効期限は保険者によって異なるため注意が必要です。

後期高齢者は7月31日、国保は自治体によって異なります。

協会けんぽや共済組合、国保組合などは保険者によって異なり、既存の加入者は12月1日までですが、2024年12月2日以降に資格取得している場合、資格確認書が配布されています。

「資格情報のお知らせ※」を持参

(※国保・後期高齢者、またはそれ以外の保険者。)

マイナ保険証を持参せず、国保・後期高齢者以外の保険者が発行した「資格情報のお知らせ」だけを提示した場合には、保険証の代替にはなりません。窓口で100%を徴収します。

レセプトの請求方法

被保険者資格申立書提示のケース

被保険者資格申立書を提示した場合には、「不詳による請求」によって請求します。保険者番号には「7」を8桁記載し、記号を記載せず、番号には後期高齢者は「7」を8桁、それ以外は「7」を9桁記載します。

概要欄には「不詳」と記載し、下段に被保険者資格申立書に記載されているカナ氏名、保険種別、保険者等の名称、事業所名、患者の住所、連絡先、患者連絡の日付を記載します。紙レセプトの場合は、レセプト用紙上部欄外に朱書きで「不詳」とします。

保険証を提示したが「資格(無効)」などと表示されるケース

保険証によるオン資確認を行っても「資格(無効)」画面に喪失済みの資格が表示されるケースがあります。この場合は、概要欄に「旧資格情報である旨」を記載して通常請求を行います。

喪失済みの資格に基づいてレセプト請求をしても、医療費の審査支払の時点で新たな保険者等からデータ登録されていれば、医療機関に返戻されることはありません。新たな保険者へ自動的に請求が振り替えられます。

ただし公費併用請求等はレセプト自動振替ができないため返戻されることがあります。その場合には「不詳請求」で再請求します。審査支払期間で特定できないケースは、各保険者等で按分して支払われます。

まとめ

歯科医院において、マイナ保険証の導入による課題が顕在化しています。マイナ保険証の推進によって課題やトラブルが起きないよう、しっかりと対策を講じることが重要です。また、政府の補助金制度の活用など、コスト負担を抑えたシステムの導入・運用を検討するのも良い方法です。

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