歯科レセコンにおけるサブスクの特徴やリース・レンタルとの違い、経営上のメリットなどについて紹介します。
サブスクとは?
サブスクは、サブスクリプションの略です。月額や年額といった定額料金を支払うことで、継続的に商品やサービスを利用することができます。購入するのではなく、サービスの利用料金のような位置づけになります。
ユーザーが高額な初期投資を避けつつも、必要な期間だけサービスの利用が可能になるという柔軟性があります。
歯科レセコンのサブスクについて
歯科医院向けレセコンのサブスクは、一般的なサブスクを歯科医院のレセプトコンピューターの提供方式に合わせて対応したものです。レセコンのサブスクにはさまざまなタイプがあります。例えば、定額制でパッケージごとに機能を分けたものや、使用量に応じて料金が変わるものなどです。
機能を選択できるタイプは、必要な機能のみを利用できるためコスト管理が容易です。また、いずれのタイプもアップデートにより歯科医療に特化した新しい機能を利用できます。
リース・レンタルとの違いは?
サブスクと類似するビジネスモデルとして、リースやレンタルがあります。
リースとの違い
リースとは、設備や機器をユーザーが直接購入するのではなくリース会社が購入してユーザーが借りる仕組みのことです。ユーザーはリース会社に毎月一定のリース料金を支払うことで長期間利用できます。
いつでも解約できるサブスクリプションと異なり、途中解約ができなかったり、解約に違約金がかかったりします。
レンタルとの違い
レンタルは、特定の商品をレンタル料を支払って比較的短期借りる仕組みです。サービスを提供する企業によって異なりますが、一般的にはレンタル会社が保有している商品を数分~年単位で貸し出すビジネスモデルになります。
単発の貸借の場合はレンタル、長期間繰り返し貸借を行う場合はサブスクの仕組みが取り入れられるケースもあります。
レセコンにおけるサブスクの特徴
必要な機能だけ取捨選択できる
従来の提供方式(買い切り方)のレセコンでは、パッケージに含まれるすべての機能に対し料金を支払う必要があります。しかし、歯科医院によって必要な機能は異なります。それ以外の機能は使用しないにも関わらず、コストをかけなければいけませんでした。
サブスクの機能選択が可能なレセコンなら、必要な機能だけ選択することが可能です。これによって必要な機能だけ使用すればよくなり、不要な機能にコストをかける必要はなくなります。
導入費用の削減
買い切り方のレセコンの場合、一括購入かリース契約を行って月々のリース料を支払っていくケースが一般的です。導入費用に数百万程度かかるほか、システムをアップデートするための保守費用やサポート費用が必要になるケースもあります。
一方、レセコンをサブスクで導入する場合、導入費用が大きく削減することが可能です。手軽に導入しやすく、利用したタイミングに合わせて利用料金を支払うので容易に利用を止めるすることもできます。
業務内容の変化に柔軟に対応
歯科医院の経営環境は年月とともに変わり、それに伴い業務内容も変化します。変化する状況に合わせ、レセコンに必要となる機能も変わってきます。サブスクのレセコンであれば、こうした変化にも柔軟に対応することが可能です。
従来の提供方式では、一度導入したシステムを変更するには手間と時間が必要でした。しかし、サブスクならば必要な機能の追加や削除を用意に行うことができ、コストも適した状況に保つことができるでしょう。
常に新しい機能を利用可能
買い切り方のレセコンでは、機能のバージョンアップのため保守サービスへの加入が必要であるケースがあるなど、新しい機能を維持するために手間と時間が必要でした。
しかし、サブスクのレセコンであれば、日常的に使用するさまざまな機能について必要に応じてオンラインでプログラムが配信されるため、機能は常に新しい状態に保つことが可能です。
サブスクのレセコンに経営上のメリットはある?
初期費用を抑えたいクリニックであれば、サブスク型は向いていると言えるでしょう。ただし、サブスクは毎月定額の費用がかかる点に注意が必要です。長期間利用した場合は、買い切り方の方が安価になる可能性があります。レセコンを導入する場合には長期的な視点で費用を計算し、自院に合ったタイプを選ぶことが大切です。
また、医院を経営するにあたりコスト以外にも業務効率や人手不足などの問題も考慮すべきです。せっかく導入しても、自院にマッチしていなければ課題を解決できることはできません。機能面も考慮したレセコン選びをしましょう。