レセプト業務が難しいとされる理由は?
医療業務のなかでも、「レセプトは難しい」といわれています。その理由は、制度の複雑さや専門的な用語やルール、審査の厳しさなどにあります。
制度が複雑でわかりにくい
レセプトは、いわば「医療費のレシート」。レセプトには診療報酬制度に沿った記載が必要ですが、診療報酬制度の内容は複雑です。診療内容によって点数が細かく定められているため、制度をしっかりと理解することが容易ではありません。
また、レセプトには医療保険制度も関わってきます。社会保険や国民健康保険、後期高齢者医療制度といったさまざまな医療保険制度が関係しており、各制度のルールに沿ったレセプト作成を行わなければなりません。
医療用語やルールが専門的
レセプト作成を行うためには、医療用語の理解はもちろん、専門的な診療内容についてもしっかりと理解している必要があります。
しかし、治療法や薬剤は常に更新されており、報酬算定ルールも変更されていきます。膨大な分量の診療報酬改定が行われることも珍しくないため、「新しくなった現在のルールに従うのが大変」と感じてしまうでしょう。
業務量が膨大
レセプト作成は、月末月初の保険請求の締め切りに間に合わせる必要があります。しかし、ひと月分のレセプトは膨大な数であり、一度にレセプト業務を処理することは非常に困難です。レセプト作成にはミスが許されませんから、膨大な数のレセプトをひとつのミスもなく作成しなければなりません。
審査基準が厳しい
複雑な診療報酬制度や医療保険制度に沿うことが求められ、ひと月分でも膨大な量の業務となるレセプト作成業務。やっとの思いで作成して申請しても、ミスによって返戻されることがあります。
申請したレセプトは、診療内容や報酬請求について誤りがないか厳しくチェックされます。少しのミスでも返戻されることから、「レセプト業務にミスは許されない」といわれています。
ミスが許されず、正確性が求められる
レセプト業務にはミスが許されません。もしもレセプトに不足や不備があった場合、レセプトが返戻され、都度訂正する必要があります。しかし、訂正には手間や時間がかかるうえ、ミスがあったレセプト分の報酬が支払われるまでの期間が長期化してしまうでしょう。
また、診療報酬点数の誤りによって報酬が減額してしまうケースも考えられます。
つまり、レセプト作成ミスは、歯科クリニックのキャッシュフローにも影響を与える恐れがあるのです。
レセプト業務をこなすポイント
資格の取得
レセプト業務をはじめ、医療事務に必須の資格はありません。しかし、関連する民間の資格を取得しておくことで、より正確なレセプト作成を行えます。 医療事務に関する資格はさまざまなものがあり、資格の勉強をすることでレセプト業務を含めた知識が身につきます。レセプト計算や制度への理解が深まれば、ミスのないレセプト作成を行えるようになるでしょう。レセプトの資格に関する問題を解く
医療事務に関する民間資格の取得まではしなくても、問題集などを解くことで知識が身につきます。問題集は市販されていますので、自身で購入して解いてみてはいかがでしょうか。レセプト業務に関するさまざまな問題を解くことで、実際の業務にも役立つでしょう。
また、レセプト計算に用いる診療点数の早見表も購入可能。仕事中や勉強タイムに活用できます。
仕事の中で学んでいく
レセプト業務に慣れるためには、実際にやってみることが大切です。そのため、実際にレセプト業務を行い、経験を積んでいきましょう。
レセプト業務はミスが許されないことから、作業に慣れている経験者が担当することが一般的です。ミスをすると、報酬の減額や作業のやり直し、報酬支払いまでの期間の長期化などにつながってしまいますから、未経験者にレセプト業務を任せることはほとんどないのです。
しかし、実際にレセプト業務を経験しなければスキルは身につきません。そのため、経験豊富な人からアドバイスをもらいながら、実務に挑戦してみることをおすすめします。
レセコンでの業務に慣れる
レセコンとは、レセプトを作成するソフトウェアのこと。レセコンを使用することで、レセプトの作成や点数計算、入力データのチェック、処方箋発行や請求業務管理などを行えるようになります。
レセコンは全国のさまざまな医療機関で導入されており、業務効率化に役立っています。膨大な量のレセプト作成をミスなく効率的に行うために、レセコンでの業務に慣れておきましょう。


