歯科助手が行えない業務
口腔内への直接介助・治療行為
歯科医療法や厚生労働省の指導により、歯科助手が口腔内に直接触れて治療行為を行うことは法律で明確に禁止されています。
歯石の除去やスケーリング、う蝕の削合、補綴物の装着といった処置はすべて医療行為に該当し、歯科医師または歯科衛生士が実施する必要があります。これらを歯科助手が行った場合、違法行為とみなされるため注意が必要です。
参照元:内閣府|17.医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について(通知) (https://www.cao.go.jp/consumer/iinkai/2011/078/doc/078_111221_shiryou2-2-7.pdf)
レントゲン撮影
診療放射線技師法第二十四条では、「医師、歯科医師又は診療放射線技師でなければ、第二条第二項に規定する業をしてはならない」と定められています。つまり、歯科助手がレントゲン装置を操作して撮影を行うことは認められておらず、資格を有する専門職による操作が必須となります。
参照元:厚生労働省|診療放射線技師法(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=80012000&dataType=0&pageNo=1)
麻酔注射・スケーリング・補綴装着
歯科医師法では、患者への麻酔注射やスケーリング、補綴装着など、人体に対する侵襲を伴う処置は歯科医師の専権業務とされており、歯科助手がこれを行うことは禁止されています。これには局所麻酔薬の注射や薬剤塗布、銀歯や入れ歯の調整・装着といった専門的治療行為も含まれます。
フッ素塗布・歯ブラシ指導
予防処置としてのフッ素塗布や歯磨き指導も、歯科衛生士または歯科医師の資格が必要な専門的処置に分類されます。歯科助手がこれらの処置を行うと、業務範囲を逸脱する行為となり、法令違反のリスクがあるため十分に留意しなければなりません。
歯科助手が治療や直接介助ができない理由
歯科助手という仕事は、特別な国家資格や専門的なスキルが必要な職種ではありません。そのため、歯科助手には医療行為を行う権限がなく、歯科医師や歯科衛生士が担当する処置や治療の補助、いわゆる「絶対的歯科医行為」や「相対的歯科医行為」といった専門的な行為には一切関わることができません。
例えば患者さんの口の中に触れるような行為、歯を削ったり、歯石を取ったりといった処置はすべて法律で禁止されています。
歯科助手が対応できる業務は?
治療に直接関わるのではなく、治療を円滑に進めるための周辺業務は問題なく行えます。患者さんの案内や受付業務・器具の準備や後片付け・診療室の清掃などが挙げられます。そのほかバキューム操作も治療の補助の範囲なので、歯科助手が行うことは可能です。
携われない業務も多いものの、歯科助手の仕事は医院全体のサポートを行い、医療スタッフが本来の仕事に集中できる環境を整えるという大切な役割を担っている仕事でもあります。


