ここでは歯科医院が新患を増やしたいときに考えるべきことについて解説。そもそも新患の取り逃しはどうして起きるのか事例をピックアップし、取りこぼさないためのスタッフ教育やレセコン活用法などをまとめました。
新患を受け入れるルートを多く作る
新規患者を獲得するためには受け入れるルートを多く確保することが必要です。ルートを多くするというと、新聞や雑誌の広告掲載や看板などをイメージするかもしれませんが、これらはコストがかかる割にはあまり効果が期待できません。
現在はインターネットの普及もあり、情報を自分で探すケースが多くなっています。広告掲載の情報量は限られるため歯科医院の存在は告知できても詳細までは説明できず、十分な情報提供は難しいでしょう。
ここで重要なのは新規にルートを増やすのでなく、新患の取り逃しを減らすことに考え方を変えることです。もちろんホームページの内容を充実させたり広告も要らないわけではないですが、すぐできることから始めることが大切です。
新患を取り逃してしまう悪い例
問い合わせや予約などをしたい見込み患者、潜在患者はすでにいます。ところが以下のような理由により、新患を取り逃してしまうケースがあります。新患を増やしたいと考えるなら、まずこうした問題を解決することです。
- 電話がなかなかつながらない
- 電話がつながっても予約が1週間後と言われてしまった
- 診療終了間際に行ったらイヤな顔をされてしまった
これらは事例として挙げるとなるほどと思うかもしれないですが、通常の業務の中で発見しにくい部分でもあります。電話がつながらないといった予約がしにくい状況は、内部からはわかりにくく問題なく業務を行っているように見えるからです。
実態を知るためには調査が必要です。電話のつながりやすさは実際に電話をかけてみればわかりますし、来院者にアンケート調査を行うなどして患者が不満に感じていることを把握しましょう。その上で解決方法を探ります。
新患を取りこぼさないために
新患を増やすためには、院長だけでなくスタッフ全員に自院は積極的に新患を受け入れるという意識を持ってもらうことが大切です。これまで断ってきた当日受け入れも行うなど方針の転換や教育を徹底をすることで取りこぼしは減らせます。
もちろん患者の要望をすべて受け入れていては医院の運営に支障をきたすことになりますので、無理は禁物です。患者と直接やりとりしているスタッフのヒアリングを行い、新患獲得のための体制づくりを一緒に考えることが重要です。
レセコンを有効活用する
患者のスムーズな予約に関してはレセコンの管理機能を利用することも有効です。レセコンにはレセプト作成以外にも、歯科医院の業務効率化や経営分析に役立つ機能が数多く搭載されています。これらを使わない手はありません。
予約管理機能を使えばタイムスケジュールが一目瞭然で、駆け込み患者にも柔軟に対応できます。見込みの患者を新患に移行するためには、レセコンなどのシステムの力を借りて対応力を上げることも非常に重要になってきます。